2009年6月6日土曜日

マイクロファイナンスの実態?

バングラデシュにおけるマイクロファイナンスの状況がまとめられている。

経済合理性を伴って貧困を削減出来る有効な施策として語られることが多いマイクロファイナンスだが、もちろん良いことばかりではなく問題もある。
金融は経済のおける血管のような重要な役割を持っており、そのツールを貧困層に使える様にカスタマイズした功績は果てしなく大きい。しかしながら貧困層が貧困から抜け出すためには心臓に当たるビジネスそのものの成功が欠かせないということを忘れてはならない。

--以下引用
 グラミン銀行の高い返済率の裏には、いくつかの巧妙な仕組みがあることが知られている。通常、最も強く批判されるのは、強引な連帯責任制度を敷いている ことである。グループメンバー5人のうち、まず最も貧しいメンバーに融資が行なわれ、それが返済されなければ、他のメンバーが借りられない。そのため、他 のメンバーが、先に借りたメンバーに返済のために、無け無しの家財を売り払わせたり、高利貸しから借り直させたりした、というようなエピソードがあちこち の村で語られている。

 あるいは、借り入れた資金を、自分で使わず、他の村人に、少しだけ利子を上乗せして又貸しするケースもよく耳にする。グラミン銀行を始め、実施機関の多 くが調査に抵抗を見せるので実体は掴みにくいが、組合のメンバーから他の村人への又貸しが相当の割合に上っていることは間違いない。

 これらのエピソードが示すのは、公的な金融機関が実質的に機能していないバングラデシュ農村においては、小口で短期の資金の需要が相当大きい一方、貧しい農民が有効な投資先を見つけるのは非常に困難という農村の現実である。
--引用ここまで

原文
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1055.html

また、バングラデシュのNGOという記事も同サイトにはあり、各国のNGOの役割・性格の違いが分かりやすくまとめられている。
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/1050.html

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