2009年10月9日金曜日

Green Revolution to Famine? Nkuuhe interview

AGRA(the Alliance for a Green Revolution in Africa)は、アフリカ諸国自身による、アフリカ諸国の農業生産性を上げることで飢餓や貧困を解消しようとするイニシャチブである。AGRAはGates財団が大きな支えになっている。このAGRAにより、これまで支援が十分でなかった小規模農家に対する援助が行われようとしている。しかし、UNDPやMDGsに携わってきたNkuuhe博士は警鐘を鳴らす。「収穫率の高い遺伝子組み換え作物の導入は、灌漑や化学肥料で特定の最適条件を満たして初めて想定通りの生産性が得られるもので、それが満たされなければ失敗する。その際、援助で無料の外来化学肥料を配るのはいいが、それが続かなくなった時が問題。これまで無料で慣れてしまったものが、いきなり有料になったとき、化学肥料が使えなくなり、惨状が待っている」と。

先のエントリーで触れた書籍「死を招く援助」(バングラデシュの農業支援の実態)でも、すでに20年前から指摘されている同じ問題である。7-80年代にドイツ政府の援助によって高生産性の品種(イネ)が導入されたのはいいものの、その品種は化学肥料や水分を最適条件で施さねばならず、洪水や旱魃等自然条件の変化が激しいバングラデシュでは栽培が難しく、その間長年にわたって栽培され続けてきた土着品種が衰退してしまった。結局、確実に収穫が見込まれる土着品種(生産性はそれほど高くないが、とにかく天候不順に強く、化学肥料も不要)に戻されたという話。

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