2010年10月20日水曜日

社会課題(MDGs)をビジネスの力で解決する国際的イニシャチブ:国連サミットとAPEC

先月行われた国連のミレニアム開発目標サミット(ニューヨーク)、そして今秋日本で開催されるAPEC
それらの国際会合では、「ビジネスによる社会問題解決」に関し、どのようなセッションが行われたのだろうか(行われるのか)。先に資本市場からの制度的圧力についてエントリーしたが、こうした国際機関とビジネスセクターのコラボレーションもまた、ビジネスセクターに「BOP」ビジネスを考えさせる一つの制度的コンテキストを形成している。

まず、先の国連サミットでは、やはりBusiness Call to Action 主催で3つのセッション(2010年9月21-22日)が開かれていた。

すべてのスピーチが動画で追体験可能である(便利になったものだ)
1-1.UNDP代表Helen Clarkによる基調講演 http://vimeo.com/15225964 貫禄がありますね。改めてMDGsの達成におけるビジネスセクターの役割を確認。
1-2.Anglo American社CEO, Cynthia Carrollによる同社の取組み http://vimeo.com/15225328
1-3.各社CEOによるパネルディスカッション http://vimeo.com/15258397
1-4.分科会の報告 http://vimeo.com/15280631 ケネディスクールのCSRディレクターがChair。あまりの勢いに引いてしまいそうだ。メンバーはAccenture Development PartnersMonitor Group, WBCSD, etc.

MDGsの達成に貢献したビジネスセクターの表彰。Dr.Mo Ibrahimのオープニングリマーク(2分35秒から)がBOPビジネスの本質をついていて必聴。世銀や国連をコケ(冗談)にしていて痛快。「貧困解消にはビジネスセクターによる現地での雇用と富の創出が基本である」↓

動画なし。

パネルや講演者に、アジア企業、アジア人のプレゼンスは全くない。欧・米・南米が中心。


次に開催が来月に迫るAPEC日本はどうか。
「成長戦略ハイレベル会合」のアジェンダの中に、Inclusive Growthというセッションが組まれている。ここは「BOP」ビジネスと関係の深いものとなるだろう。だがビジネスとより直接的に関連するのは、経団連主催のAPEC CEO サミット 2010 横浜であるはずだ。中味は「調整中」となっており不明。何が話し合われるのか、The APEC Business Advisory Council (ABAC)のサイトなど、公開情報ベースでモニターすることとしよう。


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